『唯一無二のシャンパーニュ』
サロンは唯一無二のシャンパーニュです。この異端児的ワインは、すべてが「単一」という枠の中で誕生しました。エメ・サロンというひとりの男が夢見たシャンパーニュは、単一のテロワール(コート・デ・ブラン地区)の単一のクリュ(メニル・シュール・オジェ村)で育つ、単一ブドウ品種(シャルドネ)で造ったヴィンテージワインでした。シャンパーニュはノンヴィンテージであることが主流ですが、サロンには必ずヴィンテージが入り、その上ブドウが最高の状態で収穫された年だけに、サロンが生まれるのです。
【稀少性と特性】
サロンの方針によって、これまでに瓶詰めされたボトルのほぼすべてのヴィンテージが、メニルのセラーで眠り続けています。これは、継承を尊重するメゾンの信念を表しています。20世紀を通して生産されたヴィンテージの数が、わずか37。これはワイン界では異例の数といえるでしょう。
1905年、ブラン・ド・ブランが誕生します。サロンのシャンパーニュは、たちまち流行最先端のスポットに登場します。ベル・エポック時代に大繁盛していたレストラン「マキシム」を筆頭に、多くの老舗店がハウスシャンパーニュとしてサロンを選抜しました。このシャンパーニュは、シャルドネ種のみでつくられるという、当時にしては非常にめずらしい特性を持ち合わせていました。第一次世界大戦以前、モノセパージュのシャンパーニュを手がけるメゾンは皆無だったからです。こうして、エメ・サロンは、ブラン・ド・ブランの先駆者となったのです。
Salon Blanc de Blancs[1999]
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20世紀最後のヴィンテージ1999年
サロンは「唯一無二」という言葉がぴったりなシャンパーニュです。コート・デ・ブラン地区のテロワールに位置するメニル・シュール・オジェ村。そこのクリュで育ったシャルドネ種しか使わず、各ワインに必ずヴィンテージが入るシャンパーニュサロン。その上、より優れた年にしか出荷をしないこだわりが、唯一無二の所以です。その年の気候が起こす些細な出来事が、すべてを変えてしまう。そんな繊細な環境が、サロンの気質を作り上げるのです。
サロン1999は、37番目に生まれた20世紀最後のヴィンテージです。予想がつかないような性格ですが、すでにしっかりと頼もしく、この先さらにその可能性を広げていくワイン。今はまだ若くとも、将来輝かしいワインになるだろうという期待がみなぎっています。まだ思春期の少年のような愛嬌がありますが、悪魔のような可愛らしさが極上の美貌へと変わりゆくようなイメージのシャンパーニュです。
ヴィンテージ情報
シャンパ一ニュの歴史上、屈指のブドウ豊作年となった1999年。 20世紀でも、記録的に温暖な一年でした。暖冬、そして温かい春の後に、雷雨とあられがブドウ畑を襲いましたが、初夏
には再度天候に恵まれ、ブドウの開花は6月11日におとずれました。7月頭には少し雨が降り、その後珍しく涼しい日が続き、8月11日には月蝕を迎えました。ブドウの収穫は9月18日に始まり、10月3日、雨の中で終了します。この年は、とてもよく熟したブドウが大量に収穫されました。
ヴィノス:95点 / ワインアドヴォケイト誌:95点
ワインスペクテーター誌:94点 / ジャンシス・ロビンソン女史:18/20点
※専用箱なし
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Country(生産国) |
フランス
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Region(地域) |
シャンパーニュ/コート・デ・ブラン/ ル・メニル・シュール・オジェ村
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Cepage(品種) |
シャルドネ
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Volume(容量) |
750ml
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